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株価暴落前の数学的兆候 – ソーネット教授のドラゴン・キング理論 (後編)

前編 ではドラゴン・キング理論を過去のデータに応用してコロナショックを予測しました。しかし、過去のデータですとその後にコロナショックが起こることは既知の事実ですから、理論的な帰結だと主張してもいくらでも調整できるはずだ、と言われそうです。

よって、ここでは過去のデータを使うのではなく現在進行形の株価(ブリヂストン 東証5108)を使用します。まずは、2019年から本日までの株価の推移をみてみましょう(図1)。

図1

2019年11月8日に 同年度の最高値 4,644円 を付けたあといわゆるコロナショックでクラッシュ、2020年3月16日に 2,981円 で底を打ったあと、アップダウンを繰り返し、今年に入ってから上昇を続けています。

ではここで、ドラゴン・キングを見つけ出す数式 $(3)$ を使ってフィッティング作業を行います。数式の導出とその活用方法は前編 を参照してください。

$$F_{lp}(t)=A+B(t_{c}-t)^m[1+C\cos(ω\log((t_{c}-t)/T))] \tag{3}$$

その結果が図2です。

図2

A=4,600, B=-1,500, ω=8.0, m=0.35, C=0.06, T=1.55, tc=2021.12

$t_{c}$ は 2021.12 、 2021年2月16日。本日は 2021年2月15日です。つまり、バブルはいつはじけてもおかしくない状態ということです。明日にでもドラゴン・キングが現れる可能性があります。

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