日本市場進出サポート

私のキャリアは前半の10年が日本製品の輸出、後半の20数年が海外製品の輸入でした。世間一般では輸出の方が海外駐在や出張が多く、語学力も必要と思われているようですが、実は輸入の方が外国人との高いコミュニケーション能力が求められます。なぜなら日本市場の独自性や価値観などを正確に海外企業に伝えなければならないからです。正直なところ、輸出よりもストレスが高く、忍耐力も必要です。特に海外で成功している事業はそのまま日本でも成功するはずだという期待感がありますし、世界初の発明品ともなるとプライドもありますので、「売れるはずだ」という思い込みがどうしてもあります。

一方、日本企業にとっては新しい製品やサービスがどこの国で開発されたり発明されたりしたかはさほど重要なことではありません。それよりも日本においてそれを買ったひとがいるのか、実際に使われているのか、つまり日本における実績の方がより重要です。海外における実績をいくら説明しても、「それはあくまで海外のことでしょう、日本ではどうなんですか」という問いが必ず返ってきます。

日本市場進出サポート

これは私の個人的な印象ですが、日本人は新しい製品やサービスの合理性や利便性に関する理解はとても速いです。しかしながら、それを実際に導入するまでには長い時間を必要とします。会社の規模が大きければ大きいほど社内での情報共有、根回しに時間がかかります。工場で使うものであれば現場がOKを出さない限り導入はできません。あらゆるリスクが事前にチェックされます。トップダウンで即決することが多い外国人には日本人のこのコンセンサス重視、ボトムアップの行動パターンがとてももどかしく感じられるようです。実際、二年、三年はあっという間に経過します。でもそこであきらめてはいけません。

このハードルをクリアするためには熱い情熱、いや執念さえ必要です。一方、日本人は一旦導入したものは日々のオペレーションの中に緻密に組み込んでいくのが得意です。問題のカイゼンにつながるものであればなおさら強固に長期に取り込まれます。日本人との長い付き合いがそこからはじまります。耐え抜いた日々の努力は末永いリターンによって報われます。日本はチャレンジし甲斐がある魅力的な市場なのです。

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