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身近な数値データで分かること

もっと速く走るには?

私の趣味のひとつにマラソンがあります。娘からプレゼントされたランニング専用時計には走ったときの消費カロリー、心拍数、ピッチ、ステップ数などが自動的に記録保存されるのですが、これまでは走行距離と時間にしか興味がなくこれらは一切スルーしていました。

最近、一向にマラソンのペースが上がらず、どうしたらもう少し速く走れるようになるかと思い、無視していたデータに少し目を向けてみることにしました。すると思わぬ発見がありました。それは、歩幅とタイムの関係です。記録されたデータの内、走行距離をステップ数(歩数)で割ると歩幅が分かります。その歩幅とタイムの相関関係を表したグラフ(図1)をみてください。

図1

歩幅が大きくなればなるほどペースが速くなっているのが分かります。一方、歩幅を大きく取ったとしてもその回転数(ピッチ)が遅くなると進む距離が相殺されてしまいます。では、歩幅とピッチの関係はどうなっているでしょうか。これも記録されていたデータをグラフにしてみると、図2のようになります。

図2

歩幅を広くするとピッチも自ずと上がっていることがわかります。実際にやってみるとわかりますが、歩幅を広くしたらピッチも上げないとその歩幅を維持することができません。

以上より分かったことは「歩幅を広げるともっと速く走れる」というシンプルなことでした。ちなみに、ウサイン・ボルトが100m走で9.58秒の世界新録を出したときの歩数はわずか41歩だそうです(nikkansports.com、データマン野口の陸上記録アレコレ)。となると歩幅は平均で244cmもあることになります。ボルトの身長は195cmとのことですので歩幅はなんとその1.25倍です。ちなみに、私が歩幅をどんどん広げて自分の身長の176cmにしたとき、100mを何秒で走っているかは、図1の近似直線を右下へ延長すると分かります。なんと、10.6秒 でした!

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